。 今どきのRPGは親切設計で,たとえば洞窟なら,遠くからでも分かれ道になっていることが分かるように,灯りが置いてあったりしますよね。でも「Dragon's Dogma」では,今までだとRPGの世界に仕込まれていた何気ないヒントを取り払って,代わりにそれを,ポーンが話す言葉として詰め込んだんですよ。 : ゲームの世界から視覚的なヒント,いわば開発者の意図が見え隠れする不自然なオブジェクトがなくなった,ともいえるわけですね。代わりに,開発者がポーンに乗り移ってヒントを教えてくれるという感じで。 伊津野氏: まさにそうですね。ポーンを自分にたとえるなら,ゲームのことをよく知らないまま遊んでいる友人の隣で解説している,みたいなイメージでしょうか(笑)。 企画段階でポーンのコンセプトを説明したときには,多くのスタッフから「自分で冒険をして発見をしたいのに,攻略本を渡してゲームをやらせるようなものだ。ポーンのようなシステムは邪魔なだけだ」という意見が出たんですよ。 でもそれは,“親切な世界”が当たり前のゲームに慣れきっているからそう思うだけであって,何もヒントがない世界に放り込まれたら,「ポーン様,お願いですから何か教えてください!」っていう風になるんです(笑)。 : この前,IXA RMT,まさにそういう経験をしました。 探しているアイテムが見つからないときに,ポーンが「このあたりにありそうです」ってアドバイスをしてくれたんです。でも,細かい場所までは教えてくれなかったから,「もう少し詳しく教えてよ,アラド戦記 RMT!」と思ってしまいました。見事にハマったということですね(笑)。 伊津野氏: 次にどうしたらいいかは,ポーンが勝手に喋って教えてくれますし,話しかける必要のあるNPCも,フラグが立っているときには頭上にバルーンが表示されますから,ポーンさえいれば大丈夫なんですよ。 僕は,街にいる人全員に話しかけないと進行しないようなゲームってあまり好きじゃないので,「Dragon's Dogma」では基本的に,クエストの進行に関わらないNPCには,話しかけなくてもいいように作っているんです。 : 話しかけなくてもいい仕組みではありますが,NPCは,そのうち向こうから挨拶してくれるようになったりもしますよね。 伊津野氏: 「人に好かれてイヤな人はいない」という考えから,すべてのNPCに好感度を設定したんです。好感度があっても何もないと面白くないので,好感度が高くなれば挨拶をしてくれるようになりますし,クエストも発生します
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